−大学病院で当直の夜、X医師が教えてくれたこと−
X: せ、先生ね、ノ、脳外科のドクターの特徴ってね、何だかわかります?
私: いや、知りません。特徴って、そんなのあります?
X: あ、あのね、ノ、脳外科の人はね、お、おしっこが異常に長いんです。す、すぐわかりますよ。い、一緒にトイレに並んだら、な、長い、す、すごく、ね、長いんです。ま、参ったなあ…。
私: モノが長いんじゃなくて、おしっこの時間が長いわけですね。
X: そ、そうですよ、み、短いモノもあるけど、お、おしっこは、み、皆、例外なく長い。な、長い、お、おしっこの医者みたら、ノ、脳外科医と、お、思って、ま、間違いない。
私: そ、それは、は、初耳です。あ、いけない、うつっちゃった。おしっこの長さなんて、前回と今回との間にどれだけ溜まったかによるわけで、仕事の内容とは無関係なんじゃないです?
X: そ、それがあるんだなあ、ほ、ほら、ノ、脳外科の手術はね、じ、時間が、す、すごくかかるでしょう?は、半日くらいかかるのなんか、ざ、ザラだもんね、ネ、ネ、そうでしょう、ネ。
私: そう言えばそうですかね。それで手術の日には半日くらい我慢するから、長い間の習慣で、おしっこが長くなってしまうと?
X: そ、そうなんですよ、きっと、ボ、膀胱がね、き、鍛えられて。ハハハ、ま、参ったなあ。
私: いやあ、知りませんでした、そ、そうだったのか、ま、参った  なあ。し、しかし、ホントですかね?
その日の当直は、このことをくり返し考えて、結局眠れなかった。X医師はとなりのベッドで熟睡していた。
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